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打率1割5分→3割バッターに
実際にそんな子どもたちに触れている大人にも聞いてみた。山崎氏と同様に「飛距離がもたらす楽しさは捨て難い」と語るのは、指導歴8年で、現在は横浜の軟式少年野球チーム「横浜ブレイズ」のコーチを務める山口尚孝氏だ。
「小学生は体力差が大きく、非力な子だと、ボールを金属バットの芯で捉えたとしても、内野の頭を越えられないこともある。当然、ヒットが打てないと野球はつまらなくなります。その点で飛距離が出る複合バットは、野球の楽しさをサポートする役割もあると思います。ヒットが出ればチームの勝ちにもつながり、勝てばさらに野球が楽しくなりますからね。我々のような指導者の願いは子どもたちに野球を続けてもらうこと。そのために必要なのは野球を楽しいと感じさせ、自信をつけさせることが大切。それをサポートするひとつに複合バットがあると考えます」
山口氏の息子さんも、小学6年生の後半から複合バットを使用。それまでの通算打率が1割5分だった彼は、3割バッターに変身したという。それだけ打てれば、野球が楽しくなるに決まっている。そのおかげもあってか、モチベーションを保ち、高校まで野球を続けたという
バット規制論が見落とす“結果が出せない選手”
「息子は小柄だったので、バットの力を借りた部分はあります。複合バットでも金属バットでも、ホームランはホームラン、ヒットはヒット。打ったという記憶や達成感は、ずっと子どもに残るものです。技術の向上を目的に、バットを規制する議論には一理ありますが、あくまでそれは実力のある選手や大柄な選手などのトップ層向けという印象があり、思うように結果が出せない選手の存在が抜け落ちています。そういう層では、まずは、中学生以降も野球を続けてもらうことが必要で、ヒットやホームランで野球の楽しさを味わってもらうことが先でしょう。仮に技術低下を招くのであれば、木製や金属バットで練習し、複合バットは試合のときだけといったように、使い分けをすればいいと思います」
そうした一連の技術低下を懸念する声に関し、山崎氏は杞憂だという。
「僕らの時代ではプロ1、2年目から一軍で活躍するなんて考えられなかったですが、現在のルーキーは昔より格段にレベルが上がり、通用する選手も増えている。つまり、アマチュア全体のレベルが上がっているわけです。それは昔と違って練習や食事のメニューなどが合理的なものに改善されているから。複合バットの普及のせいで、彼らの技術レベルが下がるとは、とうてい思えないです。もし今、複合バットを規制すれば、野球を楽しんでいた子どもたちはがっかりするでしょうし、面白くないと思って野球をやめてしまう可能性も十分ありますよ」
ナンバー 3/19(土) 17:06
https://news.yahoo.co.jp/articles/ac6922341b1c4b307b9cea2e61b9267e1509acc7?page=1
【集合】今や飛距離は買う時代? 1本4万円するバットは買うべきか
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