人口減るのは嫌ね

1 征夷大将軍 ★ :2022/05/24(火) 09:23:30.55

フルカウント2022.05.24
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■2018&19年全国Vの「多賀少年野球クラブ」にも移籍した選手が在籍
滋賀・多賀町にある「多賀少年野球クラブ」を率いる辻正人監督は、少年野球で最も有名な指導者とも言われている。これまでの“常識”を覆して全国屈指のチームをつくった指揮官が、見直しを強く求めているのが「移籍問題」。チームを移った選手が一定期間、試合に出場できない仕組みに「子どもたちから野球を奪わないでほしい」「競技人口の減少に拍車をかける」と訴えている。

多賀少年野球クラブは、2018年と19年に頂点に立った高円宮賜杯全日本学童軟式野球大会「マクドナルド・トーナメント」への出場を今年も決めた。チームは少年野球の悪しき習慣とも言える怒声・罵声を禁止し、保護者のお茶当番もない。クラウドファンディングでチームのバスを購入したり、ノーサイン野球で全国制覇したり、常識に捉われない方針で、「世界一楽しく! 世界一強く!」を体現している。

いわゆる“スポ根”から脱却して以来、チームのメンバーは増えている。以前は1学年5人前後だったが、今は園児から小学6年生まで合わせて70人を超える。少年野球が直面する深刻な競技人口減少とは無縁だが、辻正人監督は野球界全体の問題として減少を食い止めたい思いを持っている。そこで疑問を投げかけるのは、移籍に関する仕組みだ。

「所属しているチームが合わないと思って近くのチームに移籍しようすると、子どもたちはしばらく選手登録ができません。移籍すらできないといった独自ルールを定めている地域もあります。野球をやりたい子がプレーできない。そんなひどいことはないですよ。一層、野球をする子どもが減っていきます」

全日本軟式野球連盟はチームの移籍について、「基本的に特別な理由がない限り、年度内の移籍登録はできない」としている。選手の引き抜き防止や、学区外のチームへ子どもだけで移動することによる安全面などを考慮しての制度だが、野球人口減少に歯止めをかけようとする動きに逆行しているとの見方もある。

野球を続けるために転校、両親と離れてホームステイする6年生

■多賀少年野球クラブにも、過去に移籍問題でプレーできなくなった選手がいる。6年生の井澤佑馬くんは岡山市で小学1年生から野球をしていたが、チームを離れた。一度は野球をあきらめたものの、多賀少年野球クラブの練習を体験し「また野球がしたい」と決意。滋賀県の小学校に転校し、両親と離れてホームステイしながら仲間と一緒に白球を追いかけている。
両親が多賀町を訪れるのは土日のみ。大好きな野球をするためとはいえ、小学生にとって簡単な決断ではない。それでも井澤くんは「チームの練習がない日も、友達と野球で遊んでいます。ずっと野球ができるので、大変なことはないです」と再び野球ができる環境を喜んでいる。

辻監督は野球人口減少に拍車がかかる危機感に加えて、簡単には移籍ができない仕組み自体に警鐘を鳴らしている。「どんな子どもでも合うチームはないと思います。合わない時に辞められないチームでこそ、問題が起きるのではないでしょうか。辞めたいのに辞められない会社に問題が多いのと同じです」。

居心地の悪さや苦痛を感じるチームに所属するのか、引っ越しやホームステイをして別のチームに移籍するのか。野球を続けたい子どもたちに与えられた選択肢を、大人たちはどのように感じているのだろうか。

間淳 / Jun Aida


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